株式会社ニジュウロクドは、株式会社ファンコミュニケーションズを引受先とした5,000万円の資金調達(シードラウンド)を実施したと発表しました。
同社は生成AIを活用した低コストかつ高CVRを実現するショート動画制作体制の構築を推進し、企業の認知から購買までを一気通貫で支援する「次世代型コンテンツコマース」の進化を加速させています。
今回の資金調達は、TikTok Shopを起点にショート動画とECが直結する市場が急成長している状況を背景として実施されました。トレンド変化に即応した動画制作力や視聴者とのインタラクションを通じたライブコマース力など、従来の広告やEC手法ではカバーしきれない支援の需要が拡大しています。
2020年に設立されたニジュウロクドは、TikTokショートドラマやライブコマースを活用した独自の「コンテンツ起点の購買支援モデル」を展開してきました。本モデルにより、大手化粧品メーカーでPR型ショートドラマによるオーガニック再生1,600万回、大手美容液ブランドでTikTokアフィリエイトにより月間800CV、D2Cスキンケアブランドでコンテンツ配信を軸に3ヶ月で月商2,000%成長といった成果を実現しています。
今後、同社はTikTokを中心としたショートドラマ制作やライブ販売、KOL連携、PDCA改善ノウハウをSaaS化し、D2Cブランドの迅速な立ち上げと持続的成長を支援する仕組みを構築していく計画です。これにより、商品開発から販売支援までをワンストップで提供するクローズドループ型支援モデルを実現し、支援可能ブランド数を国内外で大きく拡大する方針を示しています。
出資企業のファンコミュニケーションズ代表取締役社長の二宮幸司氏は、インターネット上における動画×コマース市場について「日本は後進国」と分析し、TikTok shopの日本進出により成長著しい領域になると予測しています。同氏は、ニジュウロクド代表取締役である宮澤一博氏の中国市場分析力と実行力を評価し、日本国内におけるコンテンツコマース分野の開拓に期待を示しています。

宮澤氏は、日本と中国を3年ごとに行き来しながら育った背景を持ち、多角的な視点を活かして、テクノロジーとクリエイティブを融合させた独自のビジネスモデルを構築しています。

消費者のデジタルコンテンツとの向き合い方の変化により、コマースビジネスにおいても従来のマーケティング手法に加えて、動画コンテンツを活用した新たな顧客接点の創出が重要な課題となっています。今回の資金調達によりニジュウロクドのサービス拡充が進むことで、業界のデジタル変革が加速することが期待されます。