株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は、電子レシートの表示画面上に購買情報に応じた任意のURLリンクを設定できる技術を開発し、特許を取得したことを発表しました。
本技術により、消費者は電子レシートの画面から購入商品に関連する情報に簡単にアクセスできるようになります。たとえば、購入商品を使用したレシピやアレルギー情報、お得情報などを1クリックで確認でき、新たな買い物体験が実現します。
流通事業者は、本技術をマーケティングやリテールメディアとして活用できます。キャンペーンや買い合わせ商品、季節といったさまざまな条件に基づいて、消費者に最適な情報を提供することが可能です。過去の電子レシートにも適用でき、購入者に対して最新キャンペーンを案内できます。
TMNは従来からPOSデータの代替としてレシートデータに注目し、購買動向の分析に高い価値を持つレシートデータの活用促進を目指してきました。2023年にはレシート印字情報をもとに購買情報をデータベース化するシステムの特許も取得しています。
電子レシートは、経産省の「IoT等を活用したサプライチェーンのスマート化」の一つとして推奨されています。環境配慮やDX化の潮流で注目度が上がっているものの、事業者が導入コストに見合うメリットを見出せず、まだ普及していないのが現状です。
TMNの新技術は、電子レシートの付加価値を高め、消費者と流通事業者の双方にメリットをもたらすことで、その普及に貢献することが期待されます。今後も同社は、レシートデータの活用促進に向けた新サービスを開発し、より良い消費環境の創出に貢献する方針です。
今回特許を取得した新技術の実用化により、電子レシートの普及が加速し、消費者の利便性向上と流通業界のデジタル化がさらに進展することが期待されます。