株式会社ヤオコーは、株式会社サトーが開発したAI活用により商品判別から食品表示ラベル発行を自動化するソリューション「AI画像スキャン値付け」をヤオコー西大宮店に導入しました。
食品表示法では、消費者が食品を安全に摂取し合理的に選択できることを目的に、原材料や添加物、消費期限、アレルゲンや保存方法、栄養成分といった表示項目が義務付けられています。年々、食品表示の厳格化が進む一方、スーパーマーケットなどの惣菜や生鮮品を加工・製造する現場では、商品製造から食品表示ラベルの選択・発行まで人手による運用が中心となっていました。
多数の製造商品と、それに一致するラベルの確認は商品を熟知したスタッフが必要であり、デジタル化が難しい業務です。サトーはこの課題に着目し、AIで商品を認識して適切な食品表示ラベルを発行する「AI画像スキャン値付け」を開発しました。
スーパーマーケットや食品小売業界では、食品表示ラベルの正確性とデジタル化は店舗運用の課題のひとつです。ヤオコーはDXを推進しており、今回、AIを活用した店舗オペレーションに着手しました。
AIカメラで商品を認識し、適切な食品表示ラベルを提示・ラベル印字する「AI画像スキャン値付け」に注目し、インストアベーカリーでの実証実験(PoC)を通じて有用性を確認。結果を踏まえ、ヤオコー西大宮店へ導入し、1日約150種のベーカリー商品のラベル発行に活用しています。今後は、導入店舗の拡大も視野に入れています。
導入による効果として、これまで人が行っていた「商品と指示書の照合」工程をAIが代替することで、オペレーション全体の時間を短縮できます。また、業務の属人性を解消でき、商品知識が浅いスタッフでも正確なラベル発行業務の対応が可能です。
1商品あたり5枚の画像登録でAIが商品学習を行うため、商品変更の登録も対応しやすくなります。さらに、1店舗で登録した商品情報が全店舗にリアルタイム反映され、運用の一元化と効率化を実現します。

本システムは、ラベルミスを防止するように設計されました。カメラ台座に商品をセットし、スキャンボタンを押すだけで、瞬時に商品を特定。揚げ物など判別しにくい商品も瞬時に特定可能です。商品特定と同時に音声で商品名を読み上げるほか、印字プレビューにラベルを表示し、指差し読み上げ確認を補助。ラベル発行時(貼り付け時)の音声読み上げで、指差し読み上げ確認を補助します。
さらに、剥離センサー監視で次の商品ラベルの発行を制御し、商品切り替え時の貼り間違いを防止します。マスター情報の整備と商品画像の登録などを含め、最短約3カ月でラベル発行テストが可能となっています。

ヤオコーデジタル統括部DX推進担当部長の池田鉄哉氏は「単なる技術導入ではなく、お客さまの安全と信頼を守る戦略的な取り組みとして、このシステムは食品小売業界に新たな品質管理の基準をもたらすものと確信しています」とコメントしています。
今回の取り組みは、AI画像技術を活用した食品表示ラベルの先進的な実運用例となります。属人性の解消と安全性向上を両立する実践的な試みであり、適用範囲の拡大が期待されます。