東芝テック株式会社は、生成AIの活用による顧客課題の解決を目的とした企業向け生成AI活用支援サービスを2025年度中に提供開始すると発表しました。
同サービスは、生成AIの導入に悩む企業に対して、基礎知識の習得から業務課題の可視化、ソリューションの具体化、PoC(概念実証)の実施、さらには運用体制の構築まで一貫して支援する伴走型のサービスです。
参加者が自らの業務課題を持ち寄り、生成AIを活用した解決策を共に考えるワークショップ形式を採用することで、生成AIへの理解に加え、業務課題への具体的なソリューションの創出につなげます。
東芝テックでは、2024年11月1日より全社タスクフォース「TEC AI Innovation Hub」が活動を開始し、情報収集や社内研修、勉強会を通じてAI技術やノウハウの蓄積とAI人材の育成を行ってきました。
本サービスの提供に先駆けて、2025年4月23日には株式会社東急ストア向けに「お客様の声の収集・活用方法」をテーマとしたワークショップを開催。東急ストアの11部門と生成AIの専門知見を持つ企業が参加し、東芝テックは生成AIについての基礎知識を講義するとともに、グループワークを通して日常業務における課題の抽出や生成AIが提供し得るソリューションの可能性の検討を支援しました。
ワークショップでは合計17件の生成AI活用アイデアを創出し、日常業務への応用の可能性を確認しました。また、ワークショップによる生成AIの利用促進効果として、東急ストアにおけるワークショップ開催前後1週間の生成AIチャットの利用回数を測定した結果、12%の増加が確認されました。
ワークショップ参加者へのアンケートでは回答者の92%から「生成AI活用に対する心理的障壁が軽減された」という回答が得られています。東芝テックは、創出されたアイデアを日常業務へ実装できるように支援を継続しています。
小売業界においても業務効率化や顧客サービス向上に向けた生成AI活用が期待されており、同社の新サービスは企業の生成AI導入における実践的な支援策として注目されます。