株式会社オトナルは、リテールメディアへの音声広告配信サービス「リテールキャスト」の提供を開始したと発表しました。本サービスは、ドラッグストアやコンビニエンスストアなどの小売店舗で音声広告を配信し、小売事業者が保有するリテールデータを活用してSpotifyやradikoなどの音声サービスへの広告配信も行う包括的なソリューションです。
「リテールキャスト」の特徴として、まず小売店舗向け音声広告があります。ドラッグストアやコンビニエンスストアの店内放送にて音声広告を配信し、店舗を日常的に利用する生活者に店内で直接リーチすることで、商品の認知度を高めたり、購買意欲を喚起したりすることができます。

さらに、店舗アプリなどの小売事業者が持つリテールデータを、デジタル音声広告の広告ターゲティングに活用。Spotifyやradiko、ゲーム内音声広告などの音声配信サービスの音声広告枠に、リテールデータを活用した音声広告を配信します。


活用例として、美容・化粧品メーカーがドラッグストア店内で音声広告を展開し、楽曲タイプの音声広告を制作して音楽ストリーミングサービスやインターネットラジオ、ポッドキャストの広告枠で配信する事例が挙げられています。その後、ドラッグストア店内でも同一の音声CMクリエイティブを使用して音声広告を展開することで、デジタル音声広告でのリーチに加え、ドラッグストア店内での展開で最終購買決定のタイミングでリマインドする効果が期待できる使用方法です。

オトナルは、デジタル音声広告事業を展開する企業として、これまで3,500件以上の音声広告プランニング、1,000件以上のクライアントの出稿・運用改善をサポートしてきました。データ活用による音声広告のプランニングから、ナレーターや声優によるクリエイティブ制作、広告配信、レポーティング、音声コンテンツ制作まで、音声×マーケティング施策をトータルでサポートしています。
リテールメディア市場は、特に米国で大きく成長しており、2024年に537億ドル(約7.81兆円)規模まで拡大しました。国内市場も年々拡大しており、2023年時点で約3,700億円、2028年には1兆円を超えると予想されています。
市場の拡大を背景に、オトナルの新サービスは小売業界における音声広告の新たな可能性を示すものとして注目されます。店内での直接的なリーチとデジタル音声広告を組み合わせることで、より効果的な顧客接点の創出と売上向上が期待されるでしょう。