店舗向け集客プラットフォーム「口コミコム」などを運営する株式会社movは、シリーズBラウンドにおいてデットファイナンスによる資金調達を実施し、総額30億円の資金調達を完了したことを発表しました。今回の資金調達により、同社の累計調達額は50億円を突破しています。
今回の資金調達には、日本政策金融公庫と商工組合中央金庫、みずほ銀行、静岡銀行が参加しました。調達した資金は、既存事業のさらなる拡大を見据えた組織基盤の強化に充てられる予定です。具体的な使途には、AI機能を含むプロダクト改善のための開発体制強化、セールス、およびマーケティング領域の強化などが挙げられています。
movは、店舗支援事業とインバウンド支援事業の2つを展開しています。店舗支援事業では、「口コミコム」を通じて国内外21サイトと連携し、多面的な店舗情報管理やMEO対策を提供。「口コミコム」は、Google マップをはじめとした地図アプリやグルメサイト、口コミサイトでの店舗情報を整理し一括更新できるツールです。AIを活用した口コミ分析や口コミ返信サポートも提供し、店舗改善や集客数増加を支援しています。GoogleのAIスタートアッププログラムに採択されており、AIを活用した業務効率化や分析機能が強みです。
インバウンド支援事業では、業界最大級のインバウンドビジネスメディア「訪日ラボ」の運営とインバウンド専業のコンサルティングサービスを展開しています。2024年はインバウンド消費が過去最高の8兆円に迫る勢いで成長しており、コロナ禍を経てインバウンド市場が完全復活する節目となりました。movのインバウンド専業のコンサルティングチームは、デジタルマーケティングを駆使した集客施策を中心に大手企業・自治体向けに多数の実績を有します。
movの代表取締役 渡辺誠氏は、「10周年を迎える節目の年に、累計調達額50億円、日本初となる日本の通信キャリアおよびIT系CVC4社からの出資を実現しました。また、従業員数が100名を超えるなど、数多くのマイルストーンを達成できたことを大変嬉しく思います」とコメントしています。
同社は今回の資金調達と市場の追い風を受け、店舗支援事業とインバウンド支援事業の両輪で全国の店舗事業者を支援し、さらなる成功事例の創出に尽力する方針です。インバウンド市場の急回復と資金調達を背景に、movの今後の事業展開が注目されます。
