テイクアウトの注文受付・管理SaaS「テイクイーツ」を提供する株式会社ランプは、既存投資家であるDNX Venturesと三井住友海上キャピタルを引受先とした第三者割当増資により、総額7億円の資金調達を実施したことを発表しました。これにより、同社の累計調達額は10億円を超えました。
「テイクイーツ」は、飲食店やスイーツ店を中心に全国2,500店舗以上に導入されているテイクアウト注文管理システムです。店舗に合わせたカスタマイズが可能な注文サイトを提供し、最短即日でオンラインでの事前予約と決済の受付を簡単に開始できるようにします。

テイクアウト市場は約7.7兆円の規模を持っているものの、深刻な人手不足により店舗では日常業務が逼迫しています。原材料高騰という問題も重なり、多くの飲食店や小売店では高額なシステム投資が難しく、アナログで非効率的な営業を続けざるを得ないのが現状です。
ランプ社が提供する「テイクイーツ」の導入により、電話対応や紙を使った業務が削減され、スタッフの業務効率化が実現します。ある導入企業では、電話注文が9割削減されました。また、聞き間違いなどのトラブルやミスも減少し、消費者にとっても24時間いつでも簡単に注文できる利便性を提供しています。
同サービスは、2020年のリリースから4年で業界の有力企業を含む全国2,500店舗以上への導入を達成し、2025年に累計注文回数が60万件を突破しました。導入企業からは、ブランドイメージを保ちながらテイクアウト特有の運用ニーズに応える機能が高く評価されています。

ランプ社は今回の資金をもとに、人材採用および技術・組織開発への積極的な投資を通じて事業規模を拡大し、より多くの小売・流通事業者が直面する課題の解決に取り組む方針です。現在、百貨店や商業施設との協業を通じて、サービスの活用領域をさらに拡大しています。
人手不足と業務効率化の両立が大きな課題となっている中、テイクアウト注文のデジタル化による業務効率化と売上向上の両立を実現するソリューションへの需要は今後も拡大していくことが予想されます。テイクアウト市場のDX推進を担う「テイクイーツ」の今後の展開に注目が集まります。