株式会社ゲート・ワンと株式会社データ・ワンは、ファミリーマート店内のデジタルサイネージメディア「FamilyMartVision」とテレビCMを連動させたクロスメディアのブランドリフト効果検証の結果を公開しました。
検証は2025年5月に実施され、伊藤忠商事の企業ブランディング広告を対象に、テレビCMとFamilyMartVisionで同じ内容の広告素材を同時期に放映して効果を測定しました。検証にはファミペイ会員やdポイントクラブ会員とビデオリサーチのテレビ視聴データを統合し、20代から60代の全IDを対象として実施されました。
ブランドリフトサーベイの結果、テレビCMとFamilyMartVisionの両方に接触した消費者が、どのブランドリフト項目でも最も高い効果を示すことが判明しました。特に就職意向を示す「働いてみたい」という項目では、他の接触者との差が顕著に現れています。また、FamilyMartVisionのみに接触した消費者でも、テレビCMのみの接触者と同等以上の効果が確認されました。

リーチ検証では、テレビCM単独での接触が42.5%、両方への接触が18.7%、FamilyMartVisionのみの接触が12.9%となり、インクリメンタルリーチの獲得が実証されました。年代別では若年層でこの傾向が強く、テレビが届きづらい層へのアプローチ手段としての有効性が確認されています。

FamilyMartVisionは全国約10,400店舗に設置され、1週間で延べ6,400万人にリーチ可能な日本最大級のリテールサイネージネットワークです。今回の検証により、テレビCMとの連動によってより効果的な広告浸透が可能であることが実証され、統合型マーケティング・コミュニケーション(IMC)における新たな選択肢として注目されています。
小売店舗におけるメディアの活用が進む中、今回の結果は従来のマス広告とデジタルサイネージの組み合わせによる相乗効果を科学的に立証したものとして、広告主企業の媒体選定に大きな影響を与えそうです。