株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、大阪電気通信大学と連携し、同社初となる無人小型店舗「キャンパスドンキ大阪電通大店」を7月1日に寝屋川キャンパス内に開店します。
同店舗は、株式会社NTTデータが提供する「Catch&Go」デジタル店舗運営サービスを導入した無人店舗で、PPIHが実証実験として取り組む省人化店舗モデルの第1号店となります。店舗面積を抑えながら多くの学生利用に対応する効率化と、学生向け商品開発などの検証の場として活用される予定です。

無人決済システムの特徴として、AI カメラが学生の導線や姿勢、商品認識を行い、各棚板に設置された重量センサーで取られた商品を判断することで、ウォークスルーでの購買体験を実現しています。Computer Visionによる認識技術と商品の重量・棚割情報をAIが複合的に分析し、レジでの決済作業を不要としています。
利用するには、まずLINE公式アカウントと友達になり、LINEミニアプリのQRコードで入店します。その後、商品を手に取って退店するだけで、購買履歴がLINEで確認できる仕組みです。決済は、クレジットカードまたはPayPayのみの対応です。
本店舗ではドン・キホーテのオリジナルブランド「情熱価格」や「偏愛めし」の食料品、文房具、消耗品など約450アイテムを揃えています。営業時間は8時から21時までとし、キャンパス内の学生・教職員の利便性向上を図ります。
今後は同大学独自のお得な企画の実施やイベントの参加も検討しているとのことで、大学キャンパス内での新たな小売りモデルとして注目されます。また、PPIHは、11月頃に「キャンパスドンキ」の2店舗目を出店する予定です。
小売業界では深刻化する人手不足への対応として無人店舗の展開が加速しており、今回の実証実験の成果が他の教育機関や商業施設への展開につながる可能性があります。