セブン&アイ、食品スーパーなどSST事業の中間持株会社「株式会社ヨーク・ホールディングス」設立を発表

・SST事業グループを統括する中間持株会社を設立
・IPOの速やかな実現に向けた体制整備が目的
・イトーヨーカ堂など計31社が対象

企業 経営戦略
セブン&アイ、食品スーパーなどSST事業の中間持株会社「株式会社ヨーク・ホールディングス」設立を発表

株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、「株式会社ヨーク・ホールディングス」を2024年10月11日付で設立すると発表しました。新会社ヨーク・ホールディングスは、食品スーパーマーケット事業および専門店・その他事業(SST事業グループ)を統括する中間持株会社となります。この動きは、SST事業の持続的成長と企業価値・株主価値の最大化を目指すものです。

組織再編の対象となるのは、イトーヨーカ堂やヨークベニマル、ロフト、赤ちゃん本舗、セブン&アイ・フードシステムズ、セブン&アイ・クリエイトリンク、シェルガーデンを含む、SST事業グループに帰属する連結子会社24社および持分法適用会社7社の計31社です。ヨーク・ホールディングスの資本金は1億円、純資産は2億円、総資産は2億円となります。

セブン&アイは、中間持株会社設立を通じて、SST事業グループの成長戦略を強化し、IPO(新規株式公開)の確実かつ速やかな実現を目指しています。また、戦略的パートナーの招聘を通じた持分法適用会社化の検討も開始する予定です。中間持株会社設立の背景には、2024年4月10日に公表された戦略委員会の提言があります。この提言では、SST事業の持続的成長のための有力な選択肢として、最速のタイミングでのIPO実現に向けた検討開始が示されていました。

セブン&アイは、この組織再編がグループ内での再編であるため、連結業績への影響は軽微であるとしています。本件に関する決議が行われたのは2024年10月10日で、中間持株会社設立の登記日は同月11日となります。2025年2月上旬に組織再編に係る決議を行い、同月下旬に効力が発生する予定です。

ヨーク・ホールディングスの設立は、セブン&アイグループが、コンビニエンスストア事業とは異なる成長ストーリーを持つSST事業グループの価値を顕在化させ、グループ全体の企業価値向上を図る戦略の一環です。食品スーパー業界の競争が激化する中、この組織再編がどのような成果をもたらすか、セブン&アイグループの今後の展開が注目されます。

《Commerce Innovation編集部》