株式会社NTT QONOQ(以下、コノキュー)は、ENEN株式会社、株式会社Forgersと3社共同で、XR技術を活用した家具の新たな購買体験を実現するための実証実験を開始しました。
本実験はD2C家具ブランド「ENEN」実店舗の自由が丘店と大阪店で実施され、コノキューが開発・販売するXRグラス「MiRZA」とForgersの3D・XRプラットフォーム「RITTAI」を連携させて、店舗での商品のAR体験を提供します。
来店客はMiRZAを装着し、ARコンテンツを体験できます。店頭の商品展示近くに設置されたQRコードをMiRZAのカメラで読み取ることで、該当商品の3Dモデルや商品情報が表示されます。MiRZAの特長である軽量のメガネ型デザインにより、グラスをかけたまま店内を歩き回ることができ、XRグラスによる商品体験をスムーズに案内することが可能になりました。


実験では、家具の3Dモデル表示に加え、ハンドジェスチャーによる操作でカラーの変更や商品説明動画の視聴なども可能です。これにより、実際の展示スペースの制約を超えて、多様な商品バリエーションを体験できるようになります。
■カラー変更

■動画再生

ENENを代表するモジュラー家具「KUUM(クーム)」は、素材、カラー、サイズなど多彩なバリエーションを展開していますが、店舗での展示には限界がありました。今回の実証実験は、この課題の解決を図るものです。体験中の商品情報の閲覧回数などを分析するとともに、体験者のアンケートから商品や店舗体験に対する印象、購買意欲の変化を検証します。
コノキューは企画検討・プロジェクト管理とMiRZAの提供を、Forgersは「RITTAI」の提供とMiRZAアプリケーション開発を担当します。ENENは来店客の集客、店頭への案内設置、店頭スタッフによる接客・体験の案内を行います。
3社は今後、さらにインタラクティブな商品情報の提供やパーソナライズされた店内ナビゲーションの表示など、店内での回遊・体験価値を高めるコンテンツを提供していく予定です。これにより、デジタル技術・XR技術を活用した接客の実現を目指すとともに、店舗での購買体験の向上に貢献していくとしています。
小売業界において、XR技術を活用した新たな購買体験の創出は注目を集めています。ENENらの取り組みは実店舗とXR技術を融合させた先進的な事例として、家具をはじめとするバリエーションが複数ある商品を扱う小売企業に影響を与える可能性があり、今後の展開と成果が注目されます。