東南アジア・台湾で最大規模のEコマースプラットフォームを運営するShopeeの日本法人であるショッピージャパン株式会社は、越境ECを縮小・撤退した経験のある担当者・経営者112名を対象とした実態調査「越境EC撤退企業の本音調査2026」を実施し、その結果を2026年6月29日に公開しました。
9割超が「事前に知っていれば避けられた失敗があった」と回顧
調査では、越境EC事業の撤退経験者のうち90.2%が「事前に知っていれば避けられた失敗があった」(非常にそう思う27.7%・ややそう思う62.5%)と回答しました。事業実施期間は「1~2年」が46.4%で最多を占め、短期間での撤退が目立つ結果となっています。
撤退理由として最も多く挙げられたのは「現地法規制・税制への対応に苦慮したから」(25.9%)で、「為替リスクへの対応が不十分だったから」(20.5%)、「物流コストを過小評価していたから」(16.1%)が続きました。
物流コスト超過が失敗の筆頭——62.4%が採算割れを経験
事前に知っていれば避けられたと感じる失敗(複数回答)では、「物流コストが想定を大きく超え、採算が合わなくなったこと」が62.4%で突出して高く、次いで「現地法規制違反で出品停止や罰則を受けたこと」(45.5%)、「関税や輸入規制の負担で価格競争力を失ったこと」(44.6%)が続きました。また、「現地で売れない商品を投入し在庫を抱えたこと」(34.7%)も3割を超え、市場調査不足が大きな損失につながっているケースも浮き彫りになりました。
越境ECで扱われた商材は「化粧品・美容関連」(50.9%)が首位で、「日用品・生活雑貨」(39.3%)、「アパレル・ファッション」(33.9%)が続いており、幅広いカテゴリで越境ECへの挑戦が行われていたことがわかります。
91.9%が「再チャレンジしたい」——現地パートナー確保が成功の鍵
一度撤退しても、91.9%が「機会があれば越境EC事業に再チャレンジしたい」(非常にそう思う31.2%・ややそう思う60.7%)と意欲を示しました。再チャレンジ時に最も重視したいこととして「信頼できる現地パートナーの確保」(68.9%)が断トツのトップとなり、「専門家やコンサルタントによるサポート活用」(40.8%)、「物流や配送網の見極め」(39.8%)が続きました。
求めるサポートとしては「物流や配送のワンストップサポート」(58.0%)が首位に挙がり、次いで「現地市場や消費者ニーズに関する情報提供」(45.5%)、「現地マーケットプレイスとの連携支援」(43.8%)という結果でした。また、これから越境ECに挑戦する企業へのアドバイスとして「段階的・小規模から始めること」(60.7%)が6割を超えるなど、まず小さく始めてリスクを抑える重要性が強く示されています。
本調査が示すように、越境ECの失敗の多くは事業の可能性そのものへの否定ではなく、進出前の準備不足によるものです。市場のポテンシャルへの期待は依然として高く、現地パートナーの選定や物流体制の整備など、外部リソースをうまく活用した海外展開のあり方が重要になってきています。

