クラウド型受注管理システム「GoQSystem(ごくーシステム)」を運営する株式会社GoQSystemは、AI業務効率化シリーズ「KiNT(キント)」の第5弾として、受注データに含まれる住所の不備を出荷前に検知する「受注データ品質チェック機能」の提供を開始しました。
開発の背景
ECサイトやモールでの注文において、購入者による住所の入力ミスは一定の割合で避けられません。郵便番号の不一致や存在しない丁目・番号などの不整合は、配送の遅延・失敗を招き、返送料や再配送料、スタッフの対応工数といった多大な損失をもたらします。従来、多くのEC事業者ではオペレーターが目視確認を行ってきましたが、1日数百~数千件ものデータを正確にチェックすることは非常に困難でした。特に漢数字と算用数字の混在(「二十一丁目」と「21丁目」)や旧字体(「塩竈市」と「塩釜市」)などの表記ゆれは、熟練者でも見落としやすい課題となっています。この「目視の限界」を突破するために、今回の機能は開発されました。
5つの主な特徴
本機能は「速さ」のルールベース検査と「賢さ」のAI補完を組み合わせた独自のハイブリッド検査フローを実装しています。まず郵便番号と住所の地域が一致するかを確認し、さらに詳細な番地レベルまで段階的に検証します。ルールベースの検査だけでは判定が難しい表記ゆれについては、AIが文脈から読み取って補完判定を行います。
また、検査に先立ち住所文字列の正規化処理を実施します。全角・半角の違いや漢数字表記、旧字体といった日本語住所特有の表記ゆれを自動的に吸収することで、検知精度を向上させています。英語住所の日本語変換にも対応しており、英語・日本語が混在するデータにも柔軟に対応可能です。
異常を検出した際には、問題の説明文、信頼度(高・中・低)、優先順位付きの修正候補をオペレーターに提示します。「郵便番号を修正」「住所を修正」「購入者へ確認連絡」などの具体的なアクションから選択でき、迅速な対応を支援します。さらに、AIサービスに障害が発生した場合でも、ルールベースの検査結果に基づいた定型的な提案を生成するフォールバック設計を採用しており、受注処理という停止できない業務において高い信頼性を確保しています。
今後の展望
GoQSystemは今後もAIを活用した機能の拡充を進め、受注処理の効率化やデータ精度の向上を通じてEC運営のさらなる効率化に貢献していく方針です。なお、受注データを自動で書き換えることはなく、修正はオペレーターが内容を確認のうえで実行する仕様となっています。

