AI データ社、EC業務を一元支援するAIソリューションの提供を開始

・EC業界向けに特化した生成AIモジュール「AI孔明™ on IDX for EC」の提供開始
・既存のOMSやECモールAPIと連携し、注文処理から顧客対応まで一元的に支援
・在庫不足による販売機会損失率を5-10%から1-3%に改善する効果を実現

テクノロジー ECソリューション
AI データ社、EC業務を一元支援するAIソリューションの提供を開始

AIデータ株式会社は、生成AIプラットフォーム「AI孔明™ on IDX」をカスタマイズしEC業界向けモジュール「AI孔明™ on IDX for EC」の提供を開始すると発表しました。

「AI孔明™ on IDX for EC」はOMS(受注管理システム)のほか、楽天・Amazon・Shopify・Yahoo!などのECモールAPIとデータ連携し、注文処理・出荷・返品・在庫・顧客対応といった業務を生成AIと統合データ基盤IDXで一元的に支援するEC最適化ソリューションです。

本モジュールは、EC業務における、モールごとの注文フォーマットへの対応や在庫連携の煩雑さ、セールに急増する注文処理、発送遅延・返品・クレーム対応の属人化、顧客とのコミュニケーション負荷、適正在庫の見極めや調達タイミングの難化といった課題を解決するため開発されました。

最大の特長は既存のOMSやECモールとのデータ連携における親和性の高さで、既存システムを入れ替えずに活用できます。AIと横断データ基盤を加えるだけで業務を横断的に支援し、売上とCXの両立を目指せる構造です。ECモールとOMSを接続することで、受注データや商品情報、在庫情報をIDXに自動同期し、注文から出荷、配送、返品、評価、再購買までの一連のデータを標準化してRAG・LLM活用に適した形式へ変換することが可能です。

本ソリューションを導入すると、生成AI「AI孔明」が様々な意思決定を支援し、自然言語で回答します。在庫減少時の調達タイミング、商品の返品理由傾向、繁忙期の問い合わせ対応文の自動生成、在庫不足を起こさないセール実施などの問いに対応可能です。また、売れ筋・返品リスクの自動抽出と改善提案、セール・広告タイミングの最適提案、出荷トラブル要因分析と対処策提示、FAQ・定型対応文の自動生成、商品レビューの分析と要約などの機能を提供します。

同社は、導入効果のイメージとして、在庫不足による販売機会損失率が従来5%から10%だったところを1%から3%の水準に改善すると示しています。さらに、1件あたり10分から15分かかっていた問い合わせ対応時間を、約1分から3分まで短縮。AI補助付き商品レビューの対応反映期間が1、2週間かかっていた場合でも、1日以内での社内展開を実現します。返品理由の分類については、担当者2名で月10時間程度の作業を、自動分類と要約により30分に削減する効果が見込まれます。

現在、同社では複数のEC事業者と共同実証の準備を進めており、経済産業省の支援制度補助金を活用した実証実験も時期を合わせて行うことができるとしています。本モジュールは、AIを活用したEC業務の効率化を検討する事業者にとって、有力な選択肢となりそうです。

《Commerce Innovation編集部》

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