株式会社ローソンは、冷蔵・冷凍ショーケースに外気侵入・冷気漏れ改善に寄与する3種類の省エネ設備を導入する実証実験を90店舗に拡大すると発表しました。本取り組みにより、店舗の電気使用量とCO2排出量の削減を図ります。
実証実験では、冷蔵ショーケースへのガラス扉の設置、冷凍平台ショーケースへのアクリル扉の設置、冷蔵ショーケースの防霜ヒーターを省エネ性の高い小型タイプに変更することの3つを進めます。2024年12月7日の札幌市、富山市の各1店舗への導入を皮切りに、2025年2月までに導入する予定です。

ローソンは、2022年に冷蔵・冷凍ショーケースに扉を設置した実験店舗を川崎市内にオープンし、電気使用量とCO2排出量の削減に向けた実証実験を開始しました。その後、27店舗でも同様の取り組みを実施したところ、2024年10月までの8ヶ月間で電気使用量とCO2排出量を導入前と比較して共に平均31.4%の削減に成功。結果を踏まえ、エリアや立地条件などが異なる様々なタイプの店舗への拡大に向けた検証のため、計90店舗への導入を決めました。
ローソンは、創立50周年を迎える2025年までに「1店舗当たりのCO2排出量を2013年比で15%削減」、2030年までに「同50%削減」という目標を掲げています。実証実験の結果を踏まえ、導入店舗のさらなる拡大を検討していくとのことです。
ローソンの冷蔵・冷凍ショーケースへの省エネ設備導入は、環境保護とコスト削減の両立を目指す意欲的な取り組みと言えます。実験の結果により、即効性のある省エネ対策として、他の小売り事業者にも広がる可能性がありそうです。