ベトナムで事業者向けに食材Eコマースを展開するKAMEREO INTERNATIONAL PTE. LTD.は、シリーズBラウンドにて12億円超の資金調達を実施しました。累計調達金額は、23億円超となっています。本ラウンドには住友商事株式会社、INSPiRE Mutualistic Symbiosis Fund 1、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社、株式会社レアゾン・ホールディングスなどが参加しました。
KAMEREOはベトナムの事業者向けに野菜などの生鮮食品をはじめ、冷凍食材、調味料、飲料、乳製品、消耗品など2,000を超える商品を取り扱うスタートアップ企業です。野菜に関しては、自社で農地が集積するエリアに集荷場を持ち、100を超える契約農家と提携し、コールドチェーンを構築しました。
また、社内エンジニアチームがモバイルアプリやWebサイト、倉庫ピッキング、配送管理システム、在庫管理システムを開発し、コストの効率化とミスの軽減を図っています。現在は、ベトナム南部のホーチミン市を中心に3,000を超える事業者にサービスを提供しています。

今回調達した資金により、ベトナム国内の複数都市展開、取り扱い商材の強化、自社輸入事業の開始、マーケットプレース事業の展開、プロダクト機能のさらなる開発を進める予定です。
KAMEREOは、細やかなラストマイル配送網、3温度帯の倉庫機能、ウェブサイトトラフィック、3,000を超える顧客ネットワークを活かし、マーケットプレイス事業を強化します。本事業は、従来とは異なり、生産者や製造会社の在庫をKAMEREOの倉庫に置き、営業、配送、資金回収までを実施するものです。初のプロジェクトとして、株式会社神戸物産と提携し、約450商品の業務スーパー商品を提供しています。
また、KAMEREOは2023年からプライベートブランドの開発に注力しており、拡充のために今回調達した資金の一部を使用する予定です。カットフルーツ販売では、ベトナム都市部で進行中のモダントレード化に合わせて、適切なタイミングで新商品を投入していくことを想定。消耗品類は、海外向けOEM工場の稼働率が低い時期を狙って大量発注し、安価で高品質なプライベート商品を製造していく計画です。
KAMEREOは、ベトナムにおける最大の食品流通企業を目指しており、2024年12月には南部のホーチミンに加えて北部のハノイ市場に進出しました。今回の資金調達は事業拡大とサービス強化に向けた重要な一歩です。今後の成長と、新サービスの展開に注目が集まります。