株式会社カホエンタープライズは、エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社以下(以下 H2O リテイリング)におけるビジュアル分析プラットフォーム「Tableau」を活用したデータ利活用の取り組みを支援したと発表しました。
H2Oリテイリングは、阪急百貨店や阪神百貨店を運営する百貨店事業をはじめ、阪急オアシス・イズミヤ・関西スーパーなどを運営する食品事業、ショッピングセンターの運営、ビルメンテナンスの提供、商業施設事業、コンビニエンスストア運営、コスメ・家具・ペット用品の販売事業などを統括する持株会社です。同社では2030年の長期事業構想の実現に向けてIT・デジタル基盤の整備・強化を進めています。特に、重要な柱としているのが「自社データの整備・拡充」であり、データ基盤の整備、自社データの活用強化、さらにはデータ分析の高度化に向けた取り組みを推進しています。
データ活用の強化・高度化を推進していくにあたり、H2Oリテイリングではデータを扱える人材を増やしていき、全社的にデータドリブン文化の醸成を加速させていきたいと考えていたものの、社内のノウハウだけではスキル向上に時間がかかるという課題を抱えていました。そこで、データ利活用を推進するパートナーとして、カホエンタープライズを選定。採用の決め手は、ホームセンター「グッデイ」で培った実績に加えて、小売業務への深い理解を基にしたTableauを活用するデータ可視化・分析の実践的ノウハウを有していた点だったとのことです。
今回は、Tableauを用いたダッシュボード画面の構築、Tableau操作トレーニング、伴走型レクチャーの3つの取り組みを実施しました。ダッシュボード構築支援では、社内データと外部データを組み合わせた商圏分析ダッシュボードや、グッデイで構築したダッシュボードを参考に、H2Oリテイリング向けの店舗ダッシュボードを構築。この対応により、従来Excelで手作業で行っていた集計業務を自動化しました。
さらに、H2Oリテイリング内でTableauの利活用を促進するため、Tableauの操作トレーニングなどの教育支援を複数回実施しました。トレーニング後は、H2Oリテイリングのデータ活用担当者が主体となり、設定したテーマに基づいてTableauダッシュボードを構築。そのプロセスで生じた技術的な疑問や改善点について、カホエンタープライズが伴走型レクチャーを通じてアドバイスを行い、Tableau操作知識・スキルの向上を支援しました。
今後は、H2Oリテイリングにおけるデータ利活用のさらなる推進に向け、社内外のデータを活用したTableauダッシュボードの構築・改修支援に加え、社内人材の育成やデータ基盤の技術サポートおよび運用設計支援まで、ホームセンター「グッデイ」で培った知見を基に総合的な支援を提供する予定です。
小売業界では、消費者行動の多様化やデジタル化の進展により、データに基づく意思決定の重要性が高まっており、今回のような包括的なデータ活用支援は業界全体のDX推進に寄与することが期待されます。