株式会社アスマークは、「総合ECサイトの衝動買いに関するアンケート調査」の結果を公開しました。本調査は、ECサイトにおける消費者の購買行動、特に衝動買いの実態を明らかにすることを目的として800サンプルのデータを集めたもので、対象は全国の20~50代の男女です。
調査結果
調査結果によると、衝動買いの商品カテゴリーには明確な性差が見られました。男性の1位は「食品・飲料」、女性の1位は「ファッション(服・靴・バッグなど)」となっています。

また、女性の50%以上が「美容・コスメ」「ファッション」で衝動買いをした経験があることも判明しました。「食品・飲料」と「日用品・消耗品」は年代と比例して数値が高まっており、「家電・ガジェット」は全年代で男性が女性の約2倍となっています。

衝動買いの要因として、複数選択では全体の6割以上の人が「セールやクーポンがあったため」と回答しています。特に女性40代、50代では約7割と高い数値を示しました。一方で、20代、特に男性20代では5割を下回り、年代・性別による差が顕著に表れています。

これらのうち、最も購入の後押しとなる1つを選ぶ質問では、「セールやクーポンがあったため」の36.6%が最多となり、次いで「『〇〇円以上で送料無料』だったので追加」が14.4%、「買い物かごに入れておいた商品が、セール・クーポン適用された」が14.3%でした。

購入直前の行動については、4割以上の人が「商品レビューを読んで確認した」と回答しています。特に女性40代、50代では約6割と高い割合を示しました。一方、男性20代、30代や、女性20代では約3割にとどまり、年代差が大きく見られました。

購買意欲に影響を与える情報源としては、「SNSの投稿・広告(Instagram・X・TikTokなど)」「動画コンテンツ(YouTube・動画配信サービスなど)」の影響力が高いことが分かりました。特に「SNSの投稿・広告」は女性20代、30代に大きな影響を与えており、「動画コンテンツ」は男性20代、30代の数値が突出していました。

今回の調査結果は、ECサイト運営者にとって重要な示唆を含んでいます。セールやクーポン施策の効果的な活用、商品レビューの充実、SNSや動画コンテンツを活用したマーケティング戦略の重要性が浮き彫りになりました。
今後、ECサイト運営者は、調査結果を踏まえて、より効果的な販売戦略を立案し、消費者のニーズに合わせたサービス提供を行うことが求められるでしょう。また、年代や性別による購買行動の違いを考慮したきめ細かなアプローチも重要になると考えられます。