株式会社三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMBCグループ)とCellid株式会社および株式会社セブン-イレブン・ジャパンの3社は、ARグラスを用いた購買体験における実証実験を2025年6月2日に開始しました。
本実証実験の狙いは、ARグラスを通じて現実空間にデジタル情報を重ね合わせることで、直感的かつシームレスな体験を提供し、日常生活や購買行動における利便性向上の可能性を模索することです。
今回の実験は三井住友銀行東館内のセブン-イレブン店舗で実施しています。従業員を対象として、Cellidが独自開発したメガネタイプのARグラス「リファレンスデザイン(検証用モデル)」を活用し、新しい購買体験を検証していきます。
実証実験では、「本人確認」「商品認識」「商品決済」という基本機能に加え、ARグラスならではの「商品レコメンド表示」「商品陳列棚案内」などの機能を追加した購買体験を段階的に検証する予定です。
SMBCグループは、スマートフォンに代わる顧客との新たなインターフェースとして注目しているARグラスを活用し、新サービスの創出に取り組んでいます。2023年11月よりCellidと連携し、ARグラスを活用した次世代サービスの可能性について検討を重ねてきました。今回の体験を通じて、AR技術の特性を活かした新サービスの有用性や実用性についても探っていく方針です。
SMBCグループは今後、本実証実験の成果を踏まえ、ARグラスを活用した協業の具体化を進めるとともに、様々な領域における応用の可能性についても検討を継続するとしています。また、多様なビジネスパートナーとの連携を通じて、これまでにない価値の共創を目指し、社会に新たなイノベーションの実現に貢献していく考えです。
小売業界ではデジタル技術を活用した顧客体験の向上が重要な課題となっており、今回の実証の成果によって、AR技術の実用化に向けた取り組みが今後さらに加速する可能性があります。