株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、2025年5月1日、アリマンタシオン・クシュタール社(以下、ACT社)との間で秘密保持契約(NDA)が締結されたことを発表しました。
特別委員会の確認を経て締結されたNDAにより、現在進行中の店舗売却プロセスにおける買主候補に開示される情報のほか、ACT社とセブン&アイの間でさらなる情報交換が可能になります。
セブン&アイの取締役である与那嶺ポール氏を委員長とする特別委員会は、今回の動きについて「ACT社との建設的な協議における前向きな進展」と評価。同氏は、株主およびその他のステークホルダーの価値最大化に向け、2つの選択肢を並行して追求することを表明しました。
1つ目の選択肢は、ACT社との連携を通じた店舗売却の実現可能性および案件合意時の取引完了の蓋然性の追求です。2つ目は、次期CEOスティーブ・ヘイズ・デイビス氏のもとでの独自の確固たるマネジメント施策の実現です。
特別委員会では、現実的な店舗売却の道筋およびその内容について評価することを重視しています。売却店舗が独立して運営される事業となり、売却後もそれ以前と同じレベルの競争環境が維持され、米国独占禁止法上の規制当局の承認を得られる買主を見極める方針です。
小売業界では、大手企業の事業再編や戦略的提携が注目を集めています。2024年8月から続いているセブン&アイとACT社の協議の動向は、業界全体に影響を与える可能性があり、今後の展開が注目されます。