2025年3月の食品値上げ値上げは2千品目超え 通年では前年より4ヶ月早く1万品目突破

・2025年3月の食品値上げは2343品目に達した
・年間累計で1万品目を突破、前年より4カ月早いペース
・原材料高騰やサービスコスト上昇が主な要因

市場 消費動向
2025年3月の食品値上げ値上げは2千品目超え 通年では前年より4ヶ月早く1万品目突破
  • 2025年3月の食品値上げ値上げは2千品目超え 通年では前年より4ヶ月早く1万品目突破
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  • 2025年3月の食品値上げ値上げは2千品目超え 通年では前年より4ヶ月早く1万品目突破

帝国データバンクは、2025年3月以降における食品の値上げ動向と今後の展望について分析した結果を発表しました。

調査結果によると、2025年3月の飲食料品値上げは合計2343品目、値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均17%となっています。2025年通年の累計品目数は、1万品目を突破しました。前年より4ヶ月早いペースとなっており、飲食料品における値上げの勢いは、2024年に比べて大幅に強まっています。

食品分野別では、冷凍食品などの「加工食品」が1381品目で最多となっています。「酒類・飲料」534品目の内容は、ジュースなどの清涼飲料水や果汁飲料が多く、「乳製品」284品目はチーズやヨーグルトなど発酵製品が中心でした。

値上げ要因では、原材料などモノ由来が多い一方で、人件費や物流費などのサービス価格上昇の影響も拡大しています。2025年の値上げ要因のうち、最も大きいものは「原材料高」が98.0%となり、調査開始以来最も高い水準となりました。

2025年通年では、8月までの公表分で累計1万797品目に達しました。年間1万品目以上の値上げは、4年連続です。帝国データバンクは、値上げ品目数が早ければ4月にも予定ベースで前年の1万2520品目を上回り、年間累計では2万品目前後に到達する可能性があると予想しています。

円安の長期化や輸入食材の値上げ圧力の高まりに加え、国内調達の原材料でもコメや生鮮食材の価格上昇が続いています。各種生産コストの上昇分を企業努力によるコスト吸収で補いきれずに利益が減少するケースも発生しており、販売価格への転嫁が避けられない情勢となっています。

小売現場では、全体的に値上げの動きが低位に抑えられた2024年に比べ、夏にかけて断続的な値上げラッシュが起きる可能性があると見られています。消費者にとって厳しい状況が続きますが、食品メーカーや小売業者も原材料費やエネルギーコストの上昇に直面しており、今後も値上げの動向に注目が集まりそうです。

《Commerce Innovation編集部》

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