株式会社電通デジタルは、AIを活用した新たな購買体験を創出するプロジェクト「Commerce AI Lab.」を本格的に始動しました。本プロジェクトは、EC担当者の業務効率化を支援するだけでなく、顧客一人ひとりに最適化された購買体験の提供を目指すものです。
近年、消費者のライフスタイルは変化し続け、企業の顧客接点も多様化しています。コマースマーケティングの分野では、ECだけでなくデジタル広告やSNS、実店舗を含めた様々なタッチポイントの連携が重要です。
電通デジタルは、顧客体験を重視したコマースマーケティングの知見と実績を持ち、実店舗とECを統合した企業のコマース全体の戦略設計から制作・運用までをサポートしてきました。また、AI事業ではマーケティングソリューション「∞AI®(ムゲンエーアイ)」ブランドをはじめとする様々なソリューションを提供しています。「Commerce AI Lab.」では、こうした強みを組み合わせた取り組みを展開します。
主な取り組みは4種類です。一つ目は「対話型コマース」で、AIチャットを通じて顧客のニーズを引き出し、パーソナライズされた購買体験を提供します。顧客インサイトなどの情報を収集し、戦略に活かすこともできます。二つ目の取り組みは、「商品DNA作成」です。AIが顧客レビューなどをもとに新たな商品情報を作成し、顧客の好みに合わせた選択肢から選べるレコメンドを提供します。衣類などでは、レコメンド商品のバーチャル試着も可能です。
三つ目の「AIペルソナ作成」は、電通グループの大規模調査データを活用してAIペルソナを作成し、対話を通じてターゲット層に響く商品やサービスのアイデアを創出するというものです。四つ目の「対話型レビュー生成」では、AIとの対話により生成から投稿までの作業をサポートし、高品質なレビューを簡単かつ大量に集めることで、顧客の購買意思決定をサポートします。
電通デジタルは、これらの取り組みを通じてコマースマーケティングの課題解決に向けた最適なAI活用施策を創出し、豊かな顧客体験の実現を通じて企業の事業成長に貢献していく方針です。本プロジェクトは、国内外のプラットフォーマーやクライアント企業との協業も視野に入れており、今後さらなる展開が期待されます。AIを活用した新たな購買体験の創出が、企業のDXや顧客満足度の向上にどのような影響を与えるか、注目が集まっています。