大丸心斎橋店、初の大規模リニューアルの内容を発表 万博や大阪出店300周年を意識した売り場へ

・66店舗が新装オープン
・ラグジュアリー強化
・インバウンド対応強化

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大丸心斎橋店、初の大規模リニューアルの内容を発表 万博や大阪出店300周年を意識した売り場へ

株式会社大丸松坂屋百貨店は、大丸心斎橋店において予定している大規模リニューアルのコンセプトや内容を発表しました。大丸心斎橋店は2024年秋に本館建て替え5周年を迎え、大規模リニューアルを実施するのは初となります。2024年6月に発表した13店舗と合わせ、2025年2月までに計66店舗が順次オープンする予定です。新規33店舗、移転・リニューアルが33店舗となります。

今回のリニューアルのテーマは「世界と未来に向けて進化する百貨店へ」です。売場の65%を定借契約とし、百貨店とテナントのハイブリッド型店舗戦略を採用しました。2025年の「大阪・関西万博」や、2026年の大丸大阪出店300周年に向け、リアル店舗ならではのドラマティックな世界観の演出をさらに強化します。

また、若年富裕層顧客の対応強化も図ります。同館は、ラグジュアリーブランドが並ぶ御堂筋に立地し、20代から40代の若年層の売上シェアが拡大中です。リニューアルでは、全館に時流を捉えた高感度ブランドを集結し、若年層の支持拡大を目指します。

さらに、インバウンド対応のローカリティ・体験型コンテンツも強化。2023年下半期以降、免税売上が好調に推移しており、「大阪・関西万博」に向けて訪日客のさらなる増加が見込まれます。日本の文化伝統工芸やジャパンポップカルチャーを体験できるコンテンツを充実させることで、訪日客の満足度を高めます。

具体的な変化の一部を挙げると、関西最大級となる「JIL SANDER」や、関西初出店の「AMIRI」、ブエノスアイレス発のフレグランスブランド「FUEGUIA 1833」が新たに登場します。また、6階の時計売場の面積を65%拡大し、ラグジュアリーカテゴリーを強化。「日本橋西川」は最新のデジタル機器を備えた体験型ショールームへ進化し、「WACOAL The Store」はワコールの各ブランドを扱う初のコンバイン型店舗としてリニューアルする予定です。

大丸心斎橋店は、従来の百貨店にはない独自性の高い売場で、ここでしか得られない体験や喜びを提供するとしています。同社の執行役員である大丸・大阪心斎橋店長の小室孝裕氏は、「大丸心斎橋店は1726年の営業開始以来、幾多の苦難を乗り越えてきた」と振り返り、「今回の改装でも『世界と未来に向けて進化する百貨店へ』をテーマに掲げ、魅力あるコンテンツを強化・集積していく」とコメントしました。リニューアルにより、「大阪・関西万博」を売上拡大の機会として活かし、大阪出店300周年の節目を迎えることが期待されます。

《Commerce Innovation編集部》