西友、イズミグループのゆめマート熊本に九州事業を譲渡

・イズミが西友九州事業を承継
・吸収分割でゆめマート熊本が事業継承
・300店舗体制・1兆円収益目指す

企業 資金調達/M&A/提携

株式会社イズミは、2024年4月3日に開催された取締役会において、連結子会社である株式会社ゆめマート熊本が、株式会社西友の九州地域で展開する食品スーパー事業を承継することを決議しました。同日付でゆめマート熊本は、西友との間で吸収分割契約を締結。効力発生日は、2024年8月1日となる予定です。

イズミグループは、地域社会への貢献と「街の核」となることを目指して、中国・四国・九州地方を中心に小売事業を展開しています。今回の買収は、九州地域における市場認知度の向上と経営資源の集中投下を図るドミナント戦略の一環として行われます。

西友は「サニー」ブランドなどで九州地域に69店舗を展開しており、特に福岡県においては好立地に店舗を保有しています。現在イズミグループは九州地域に84店舗を有していますが、西友の店舗とは地理的に重複していません。相互補完関係にあることから、今回の承継でより強固なドミナントを形成し、スケールメリットを享受することが可能になると見込んでいます。

「ゆめマート熊本」の名称及び代表者の変更については、今後検討する予定です。また、西友は対象店舗の既存従業員について、雇用確保を最優先し、人員整理は行わないと発表しました。イズミグループは、2030年長期ビジョンとして300店舗体制の実現と営業収益1兆円を掲げており、西友九州事業の承継は達成に向けた一歩となります。一方、西友は、今回の九州事業に先立って北海道事業をイオン北海道に譲渡することも発表しており、今後は本州をコア地域として経営資源を集中させる方針です。

《Commerce Innovation編集部》