そごう・西武がAI活用で実店舗・EC在庫管理をDX、作業時間は33%減少

そごう・西武は、実店舗とECサイトの在庫管理を一元化するOMO化と、AI発注の導入に向けた取り組みを2023年8月28日より開始することを発表しました。

テクノロジー DX
そごう・西武がAI活用で実店舗・EC在庫管理をDX、作業時間は33%減少
  • そごう・西武がAI活用で実店舗・EC在庫管理をDX、作業時間は33%減少
  • そごう・西武がAI活用で実店舗・EC在庫管理をDX、作業時間は33%減少

そごう・西武は、実店舗とECサイトの在庫管理を一元化するOMO化と、AI発注の導入に向けた取り組みを2023年8月28日より開始することを発表しました。まずは西武池袋本店の諸国銘菓・名産売場とそごう大宮店の諸国銘菓売場を対象に、単品在庫管理をデジタル化し、AIを活用した発注を開始します。

諸国銘菓・名産売場では、取り扱い商品やメーカーが多く、従来完全な形でのJANコードによる管理ができていませんでした。個人の経験に頼る発注や在庫管理となる中で、特に課題となっていたのが「発注に時間がかかる」「担当者によって発注精度のばらつきがでる」「在庫管理がアナログなためECと連動できない」といった点です。

在庫管理デジタル化の取り組み

本取り組みでは、画像認識AIによる単品在庫管理を実施。画像認識AIを組み込んだ在庫管理業務アプリを活用することで、バーコードの有無にかかわらず、商品の在庫単品管理が可能となりました。

実証実験

2021年1月より行った実証実験では、紙台帳の管理が不要となり、発注、検品、納品作業時間の33%削減を実現しました。また、ダッシュボードを活用して過剰発注を見つけ、廃棄ロス削減にも取り組んでいます。画像認識AIの検知率は、約99%にまで高められました。

今後の展望

自主売場での在庫管理のデジタル化は、発注精度の向上と業務の負荷軽減にもつながります。情報をもとにAIによる需要予測を行い、発注の自動化を進めていきます。また、自社ECサイトとの連携により、取り扱い商品を増やし、EC販売の拡大を図る予定です。今後はほかの自主運営売場から対象を拡大していき、将来的にはテナントも含めた全フロアのOMO化を目指します。

《Commerce Innovation編集部》