日本生活協同組合連合会（以下、日本生協連）は、2023年度の冷凍食品事業の供給金額（売上高）が前年比104.5％となり、過去最高額を更新したことを発表しました。日本生協連は、2023年9月に実施した意識調査の結果、「タイムパフォーマンスを意識する家事」の1位が「調理・食事の支度」だったことから、効率化ニーズの高まりが冷凍食品需要増加の背景にあると分析しています。
商品カテゴリ別では、「畜産」ジャンルが牛丼の具やナゲットなどで伸長し、「調理冷食」の麺類・米飯、スナック類、中華総菜、洋風総菜が大きく伸びました。「冷凍野菜」では、枝豆やほうれん草が前年同水準の一方で、ブロッコリーや根菜類が好調に推移しています。特に、子育て世帯向けの「きらきらステップ」と「きらきらキッズ」商品は前年比108%の成長を遂げました。業態別では、宅配は前年を上回り、店舗も2桁以上と大幅な伸びが見られました。
冷凍食品市場が拡大し始める前の2005年度と比べると、2023年度の供給金額は171.1％に伸長。「調理冷食」が2005年度比196.5％、「冷凍野菜」が162.5％と拡大しています。
日本生協連は、2024年度の事業展開にあたり、冷凍食品事業の4つの骨子を設定しました。「核商品づくり」、「収益構造の改革」、「未来への投資」、「安定供給及び取引先から選ばれるための取り組み」を柱として、持続可能なコープ商品事業の構築に取り組む方針です。また、2024年度春発売の商品開発数を従来より増やしており、今後も冷凍食品の拡充を進め、組合員の生活を支える商品提供を続けていくとしています。
