TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社は、利用者の曖昧なニュアンスを直感的なスワイプ操作で入力できるサイネージ「ニュアンスレコメンダー™」を開発し、2023年11月14日より提供を開始しました。「ニュアンスレコメンダー™」は、サイネージ上に質問と回答を同時に表示させ、利用者が「自分の感覚に近い分」だけ左右に指をスワイプすることにより、回答にかかった時間やスワイプ速度などの要素を加味し、曖昧なニュアンスまで汲み取った上で商品のレコメンドを行う製品です。
TOPPANは、店頭でのプロモーションを支援する「リアルDATAサイネージ®」や「BotFriends Vision® +」により、サイネージのコンテンツ作成やハード運用を担っています。本製品は、蓄積してきたサイネージへのタッチ率を高めるためのノウハウや、幅広い売り場展開可能な機器の選定・運用のノウハウを応用して開発しました。
コロナ禍が明けて店頭体験の重要性が高まり、体験価値の向上を目指して様々なサイネージが展開されるようになりました。また、ECが浸透し、履歴からおすすめ商品が表示されることに慣れ、店頭で決断ができない消費者も増えています。こうした背景を受けて開発したのが本製品です。横長スクリーンを左右スワイプするタッチ式サイネージで、質問に対して「Yes/ No」の2択だけでなく、スワイプする時間や量により、利用者の感覚に近い回答を入力できます。
「ニュアンスレコメンダー™」の特徴として、レコメンド商品の診断時に様々な測定基準の回答が設定可能です。スワイプ距離だけでなく、回答までの時間やスワイプの速さなど、複数の指標を用いて回答パターンを想定できます。例として、「スワイプ速度が遅く、回答に時間がかかる場合、Bの重みづけは低い」「スワイプ速度が速く、回答に時間がかからない場合はBの重みづけは高い」のような測定が可能です。回答に濃淡をつけることで欲しいものとマッチさせやすくなり、購買促進につながります。
また、横長の形状により商品棚の近くに設置できるため、サイネージでレコメンド商品を指し示すことが可能です。実際にレコメンド商品が近くにあることで、スマホでの体験よりもサイネージ利用後の購買を促進できます。
TOPPANは、本製品で消費者の購買行動を補助しつつ、店頭での購入体験価値の向上に貢献することを目指しています。今後は、化粧品・香水・嗜好性食品・健康食品・菓子・飲料・アルコール・美容家電など、セルフ購入をする売り場で複数の商品を展開するメーカーや流通業界を対象として、2028年までに10社での展開を目標にしているとのことです。
