サイバーリンクとSimpelloが提携、顔認証エンジンによる接客体験向上へ

AIと顔認証技術の開発を行うCyberLink Corp.は、安全性の高い接客プロセスおよび販売時点情報管理(POS)を実現するため、米国に拠点を置くSimpello社との業務提携に合意したことを発表しました。

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サイバーリンクとSimpelloが提携、顔認証エンジンによる接客体験向上へ

AIと顔認証技術の開発を行うCyberLink Corp.は、安全性の高い接客プロセスおよび販売時点情報管理(POS)を実現するため、米国に拠点を置くSimpello社との業務提携に合意したことを発表しました。サイバーリンクの FaceMe®プラットフォームと SDKに、Simpelloの特許取得済み近接ベースのID認証および分散データ処理技術を組み合わせることで、次世代の接客体験を実現させます。

小売店やホテルでは、顧客のプライバシーを保護しながら対面接客の迅速化を目指しており、Simpelloへの注目度が高まっています。SimpelloはBluetooth Low Energy(BLE)とUltra-Wide Band(UWB)技術を活用した分散型ウォレットを介して、顧客のスマートフォンやデバイスをIDとして機能させ、POSレジやホテルの自動チェックイン・チェックアウト機などのアプリケーションに対して60cm X 60cmの範囲内で実行される厳密な近接認証を提供しています。

セキュリティレベルをさらなる高みへと引き上げるため、SimpelloはサイバーリンクのAI顔認証エンジンFaceMeに着目し、クロスプラットフォーム対応の顔認証エンジンであるFaceMe SDKと、顔認証アプリケーション用のAPIプラットフォームであるFaceMeプラットフォームとの統合を決定しました。

FaceMeの顔認証技術の精度は、NIST (米国標準技術研究所) による検証の結果、99.83%でした。ホスピタリティ産業では、ホテルのオンライン予約の際に顧客が自身のデバイスで自撮りできる機能を搭載したソリューションの導入が加速しています。Simpello の分散データ処理技術により、自撮り写真から作成された顔テンプレートは、非代替性トークンと共に個人のスマートフォンにのみ保存されます。

小売店舗での利用

小売店舗でPOSレジを利用する際に、スマートフォンを持参していれば、顧客は顔認証のみで支払い手続きが完了します。安全性の高い非接触型決済が提供されるだけでなく、店舗側は顧客の購買傾向に関する分析情報を得ることができます。

《Commerce Innovation編集部》