株式会社ZOZOは、リアル店舗で提供するスタイリング体験がユーザーに与えた影響や、今後の展望について発表しました。ZOZOは、創業25年目を迎えた2022年5月に経営戦略「MORE FASHION × FASHION TECH」に、「ワクワクできる『似合う』を届ける」を新たに追加。同年12月に、戦略の一環として、ZOZO初の実店舗となる「niaulab by ZOZO」（以下、「似合うラボ」）を表参道にオープンしました。
「似合うラボ」は、ZOZO独自のAI技術とプロのスタイリストの知見を組み合わせた、超パーソナルスタイリングサービスです。ユーザーは2時間以上の貸切サービスを通じて、最適な「似合う」スタイリングを無料で体験できます。ファッションに対する理解や好みが多様であることを踏まえ、本サービスでは、個々のニーズに応えることを追究してきました。
「似合うラボ」は完全予約制で、抽選に当たった人のみが体験可能です。累計約11万人の応募があり、応募倍率は100倍以上にも上ります。また、体験者の満足度は高く、96.6％の方が「似合うが見つかった」と回答しています。
体験後の行動変容としては、「ZOZOTOWN」への訪問頻度が約1.5倍、購入金額が約2倍に増加していることが明らかになりました。応募者の約25％は新規会員や休眠会員であり、好影響を及ぼしています。
オープンから1年以上が経過し、「似合うラボ」で得られたノウハウは、ファッションコーディネートアプリ「WEAR by ZOZO」にも反映されることになりました。オンライン上でのパーソナライズされた提案の精度が高まり、ユーザーにとってよりファッションを楽しめる世界を実現していく見込みです。
また、ZOZOは、「似合う」を構成すると考えられる4つの要素を公開しました。ファッションのトレンドと同様に、「似合う」も変化し続けるため、あくまでも現時点での同社の見解だとしています。
今後は、「似合うラボ」を通じて得られた知見をデータ化し、「WEAR」および「ZOZOTOWN」でのパーソナライズにおけるアルゴリズムの中心として活用していく予定です。同社は、「ファッションを買うならZOZO」から「ファッションの『こと』ならZOZO」と語られるよう、ビジネスの幅を広げていくとしています。「似合う」に向き合い続け、ファッション業界に新たな価値を提供していくことが期待されます。
