セブン&アイ、イトーヨーカ堂などスーパー事業上場を検討 戦略を公表

・戦略委員会の提言を取締役会が検討
・CVS事業とSST事業の分離、成長戦略を検討
・セブン-イレブン事業が核

企業 経営戦略

株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、成長加速に向けたアクションプランおよび決算記者会見を通じて、スーパー事業の上場を検討していることを公表しました。

2024年4月10日に発表したアクションプランでは、イトーヨーカ堂を含むSST(スーパーストア)事業に関して、独立した企業体としての再成長を目指し、IPOに向けた検討を開始すると表現しています。グループの戦略委員会から、CVS(コンビニエンスストア)事業とSST事業間での食品開発における協働が維持される前提で、事業を分離することが長期的な利益の最大化に繋がるという提言を受けての判断となります。

戦略委員会は、CVS事業がイトーヨーカドーとの食品開発の連携やサプライチェーンの強みから恩恵を受けてきたことを認める一方で、国内スーパーマーケット事業の競争激化により、同グループのSST事業が長く低迷を続けてきたことを指摘。巨大グループ内の小規模な事業ではなく、独立した上場企業として方向性を自ら定めることが価値の最大化につながるとしています。

グループにおけるその他の計画としては、CVS事業における積極的な戦略投資、北米市場における成長加速と収益性・資本効率の改善、グローバルCVS事業の事業計画策定と投資実行、IT/DX戦略の構築、小売×金融のシナジー最大化などが挙げられています。セブン&アイ・ホールディングスは、今後セブン-イレブン事業を核としたグローバル成長戦略とテクノロジーの積極活用を通じた流通革新を主導し、『食』を中心とした世界トップクラスのリテールグループのを目指す方針です。

《Commerce Innovation編集部》