コロナ禍のEC依存からリアルなコミュニケーションによる情報収集へ…ソーシャルコマースに関する定点調査

Glossom株式会社は、消費者の購買行動におけるSNSやインフルエンサーの影響度合いや、その内容を時系列に分析する「ソーシャルコマースに関する定点調査2022」を実施し、その結果を発表しました。調査対象は、全国の10代から70代の男女2,464名です。

市場 消費動向
コロナ禍のEC依存からリアルなコミュニケーションによる情報収集へ…ソーシャルコマースに関する定点調査
  • コロナ禍のEC依存からリアルなコミュニケーションによる情報収集へ…ソーシャルコマースに関する定点調査
  • 商品・サービスを購入する際に、知るきっかけとなる情報源
  • 商品・サービスを購入する際に、参考にする情報源
  • 商品・サービスを購入する際に、後押しになる情報源
  • 商品・サービスを購入する際に、知るきっかけとなる商材
  • 商品・サービスを購入する際に、知るきっかけとなる商材
  • 商品・サービスを購入する際に、SNSが知るきっかけとなる商材
  • SNSの利用率

Glossom株式会社は、消費者の購買行動におけるSNSやインフルエンサーの影響度合いや、その内容を時系列に分析する「ソーシャルコマースに関する定点調査2022」を実施し、その結果を発表しました。調査対象は、全国の10代から70代の男女2,464名です。

商品・サービスを購入する際に知るきっかけとなる情報源を尋ねたところ、最も多かったのは「テレビ番組・CM」でした。次いで「店頭」。2021年は「ECサイト」が46.8%と最も高かったため、大きな変化となっています。

2021年と2022年を性別・年代別で比較した結果は、「ECサイト」を参考にする傾向が年代が上がるにつれて弱まり、「テレビ・CM」を参考にする割合が増加。「友人・知人の話」は、女性は全ての年代、男性は若年層で大幅に増えています。

「SNS」を情報源とする傾向は、2021年も10~30代で高い傾向が見られましたが、2022年はその傾向がより強まりました。特に若年層女性は「SNS」が80%越えとなり、性別・年代別での差がより顕著となりました。

次に商品を購入する際に、参考にする情報源と後押しになる情報源を尋ねたところ、どちらも「店頭」が最も多くなりました。2021年に最も高かった「ECサイト」や「検索エンジン」を抑えてのトップとなっています。

2021年の調査では、知るきっかけ、参考にする・後押しとなる情報源で最も高かった「ECサイト」は、2022年に割合が若干減りましたが、コロナ禍で加速したEC利用率は引き続き伸びています。EC利用率は、50代男性、40代女性を除くすべての性年代で上昇。特に男性は、20代以降で90%を超えています。

「テレビ番組・CM」を見ると、日用消費財が知るきっかけとなる「食料品・飲料」や「日用品」などの情報源率が高くなっています。「ECサイト」や「検索エンジン」は、「家電製品」などの型番商品が知るきっかけとなる情報源率が高くなっており、情報源により傾向が異なります。「SNS」では「衣服・ファッション」、次いで「化粧品」の情報源率が高くなりました。

2021年に引き続き、2022年もSNSが知るきっかけとする商材で最も高かったのは、「衣服・ファッション」です。伸び率は「化粧品」が12.5%から15.7%に最も伸び、「旅行」「衣服・ファッション」「美容」「金融商品」も伸びました。

商品を買う際に知る、参考にする、後押しとなる際に、利用しているSNSを「YouTube」「Twitter」「Instagram」「TikTok」で比較すると、2021年に引き続き「YouTube」の利用率が高くなりました。

利用率が大幅に上昇した「YouTube」は、20代・30代男性と、15~29歳、20代、50代の女性の利用率が大幅に上昇しています。「Instagram」は、50代男性、30代、40代女性が若干下がりましたが、他は上昇。「TikTok」は、50代までの全ての年代で利用率が上昇しています。

商品・サービスを購入する際に、インフルエンサーを参考にするSNSで最も高かったのは「Instagram」です。次いで「YouTube」「Twitter」。いずれのSNSも2021年より大幅に上昇しています。

性別・年代別では、インフルエンサーを参考にする率が若年層ほど高い傾向となりました。2021年と比較すると、一部を除きSNSは年代に関わらず上昇しています。

商品・サービスを購入する際にインフルエンサーを参考にする率は、全ての商材で2021年と比べ上昇。商材別に見ると、2021年に高かった「衣服・ファッション」「化粧品」が引き続き高く、次いで「美容」と、昨年同様になりました。

SNSを参考にするユーザーが利用している「YouTube」「Twitter」「Instagram」「TikTok」の割合を「旅行」「美容」「衣服・ファッション」「化粧品」「金融商品」の主要商品カテゴリーごとに、性別・年代別に比較した結果、「化粧品」は若年層女性がSNSを参考にする率が高くなりました。女性は、どの年代も「Instagram」が他のSNSと比較し最も高くなっています。

「美容」「衣服・ファッション」も同様に、女性は10~40代で「Instagram」が最も高く、男性は「YouTube」が最も高くなりました。「金融商品」は、男性の方がSNSを参考にする率が高い傾向があり、特に男性30代が最も高く、SNSの比較では10~40代男性で「YouTube」が最も高くなりました。

インフルエンサーを参考にするユーザーが利用している「YouTube」「Twitter」「Instagram」「TikTok」の割合を「旅行」「美容」「衣服・ファッション」「化粧品」「金融商品」の主要商品カテゴリーごとに見ると、2021年と比較し2022年はすべてにおいて利用が伸びています。

「化粧品」では、「テレビ番組・CM」「SNS」「インフルエンサー」のいずれも、参考にした後に購入される場所として「ドラッグストア」「総合ECサイト」で買われる割合が高くなりました。


《s.m》