楽天が西友とのネットスーパー事業を完全子会社化 倉庫型を継続、店舗出荷型は西友の運営に

楽天グループ株式会社とスーパーマーケットチェーンの株式会社西友は、楽天西友ネットスーパー株式会社が楽天の完全子会社となることを発表しました。

企業 経営戦略
楽天が西友とのネットスーパー事業を完全子会社化 倉庫型を継続、店舗出荷型は西友の運営に

楽天グループ株式会社とスーパーマーケットチェーンの株式会社西友は、楽天西友ネットスーパー株式会社が楽天の完全子会社となることを発表しました。

楽天と西友は2018年に合弁で楽天西友ネットスーパーを設立し、共働き世帯の増加やライフスタイルの変化、新型コロナウイルスによるオンラインシフトに対応してきました。生鮮や惣菜を中心とする商品の品質と品揃えの向上、消費者のニーズにきめ細やかに応えることで、事業を拡大しています。

今後、約1年間の移行期間を経て、会社名およびサービス名称を変更する予定です。楽天が楽天西友ネットスーパー株式会社および倉庫型ネットスーパー事業の運営を継続し、西友は実店舗を起点とする店舗出荷型ネットスーパー事業を単独運営する形態へ移行します。

楽天は、1億超の楽天IDとポイントプログラム「楽天ポイント」を軸にした会員基盤である経済圏「楽天エコシステム」を活用し、倉庫型ネットスーパー事業において、EC事業やその他サービスで培ったテクノロジーやアセットを最大限に生かす方針です。エコシステムを活用しながら、キラー商品やカテゴリーなどの顧客育成ドライバーを仕組み化するなどの施策を推進します。同時に、ネットスーパーのプラットフォーム「楽天全国スーパー」を通じ、小売事業者のDXを支えます。

一方、西友は、「西友が身近にあるしあわせ」の実現をビジョンとし、実店舗とオンラインの両面で最高のOMO(Online Merges with Offline)サービスを提供することを目指しています。店舗型ネットスーパー事業は、9割を超す店舗で黒字化を達成し、2024年には全店舗が黒字となる見込みです。

今回の合意後も、楽天と西友の戦略的協業関係に変更はありません。両社は、楽天ポイントプログラムを軸としたプロモーションおよびマーケティング施策、店舗に導入している「楽天ペイ」「楽天ポイントカード」などの各種キャッシュレス決済において、今後も協業を一層深めていくとしています。

《Commerce Innovation編集部》