エア・ウォーターら、青果物流通DXに着手 農林水産省の食品流通合理化計画に認定

エア・ウォーター株式会社は、北海道エア・ウォーター・アグリ株式会社、エア・ウォーター物流株式会社、株式会社ベジテック、デリカフーズ株式会社と共に「青果物流通におけるDX導入推進協議会」を設立して、食品等流通合理化計画を申請し、農林水産省に認定されました。2023年11月より、青果物流通におけるDX導入の効果検証を開始します。

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エア・ウォーターら、青果物流通DXに着手 農林水産省の食品流通合理化計画に認定
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エア・ウォーター株式会社は、北海道エア・ウォーター・アグリ株式会社、エア・ウォーター物流株式会社、株式会社ベジテック、デリカフーズ株式会社と共に設立した「青果物流通におけるDX導入推進協議会」として、食品等流通合理化計画を申請し、農林水産省に認定されました。2023年11月より、青果物流通におけるDX導入の推進による効率化、トレーサビリティの実現による付加価値向上を目的とする効果検証を開始します。

今回の検証は、エア・ウォーターとベジテックとの資本業務提携、デリカフーズホールディングスの第三者割当増資引受に伴う3社協業の一環として取り組むものです。3社が連携することによって、生産者や物流、卸売、小売など多くの流通関係者が関わる青果物サプライチェーンでの検証が可能となります。

青果物流通では、新システム導入における初期コスト負担の大きさから、他の業界と比較してデジタル化が遅れています。また、サプライチェーンに、生産者や物流、卸売、小売など多くの流通関係者が関わっているため、全体最適化を図るには情報システムの標準化が必要です。業界における課題として、データ入力などの作業負担を軽減することや、「物流2024年問題」への対応としてドライバーが行う納品や検品にかかる時間を削減することが挙げられます。

本検証では、産地や各入出荷拠点での検品やデータ作成業務のために、RFIDタグを取り付け、その後の各入出荷拠点においてもRFIDを活用することにより、従来紙やExcelを用いて手作業で行っていたデータ作成の大幅な効率化・省人化を図ります。また、サプライチェーンのトレーサビリティを可能とし、迅速に出荷量、生産地などの情報を消費者に対して開示できる環境を整備します。万一の事故品発生時に迅速な回収、原因究明や改善につなげることで、消費者の不安や健康被害の拡大を抑制します。

検証の概要

検証は、2023年11月から2024年3月までの期間で実施します。北海道旭川市、千歳市、東京都足立区、神奈川県川崎市で行い、対象商品は玉ねぎ、ジャガイモ、カボチャなどの青果物です。青果物の産地である北海道旭川市で、RFIDタグに出荷データの書き込みと専用共有クラウドへの保管を実施し、首都圏に向けて輸送します。最終的に神奈川県のベジテック、東京都のデリカフーズの集出荷拠点で処理を行い、青果物の集出荷などのデータの連携を図ります。

作業時間削減による30%以上の経費削減を目標に取り組んでいきます。また、トレーサビリティが確保されることにより、万が一の商品回収時の回収作業にかかる時間も30%以上削減を目標とします。

《Commerce Innovation編集部》