コープ・ウオロクでの需要予測サービス実証実験で成果 追加発注79%カットや配送トラック年間約300台削減効果

・「sinops-CLOUD」で物流効率化
・発注適正化による在庫削減
・災害時レジリエンス向上の実証

テクノロジー DX
コープ・ウオロクでの需要予測サービス実証実験で成果 追加発注79%カットや配送トラック年間約300台削減効果
  • コープ・ウオロクでの需要予測サービス実証実験で成果 追加発注79%カットや配送トラック年間約300台削減効果
  • コープ・ウオロクでの需要予測サービス実証実験で成果 追加発注79%カットや配送トラック年間約300台削減効果
  • コープ・ウオロクでの需要予測サービス実証実験で成果 追加発注79%カットや配送トラック年間約300台削減効果
  • コープ・ウオロクでの需要予測サービス実証実験で成果 追加発注79%カットや配送トラック年間約300台削減効果

株式会社シノプスは、経済産業省が有限責任監査法人トーマツに委託した「令和5年度流通・物流の効率化・付加価値創出に係る基盤構築事業」の一環として、需要予測サービス「sinops-CLOUD」を用いた実証実験を実施し、小売業の在庫管理・発注業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)による物流改善の効果を確認したことを発表しました。

物流業界は、人口減少に伴う労働力不足や「2024年問題」として知られるトラックドライバーの時間外労働規制など、多くの課題に直面しています。解決に向けて、物流業と小売業との連携が重要であり、特に在庫管理と発注業務の最適化が求められています。

3つの実証実験の概要と成果

■実証1

コープさっぽろにて、新商品・販促商品の発注適正化を目的として、発注確定日を前倒しする納品リードタイム長期化を実施しました。その結果、販促商品の追加発注を79%削減し、センター在庫を42.9%削減する効果が推計されました。

■実証2

販促前や週末への備えとして特定の曜日に配送が集中するという課題があるため、需要予測データを活用し、店舗配送量の曜日平準化を実施。コープさっぽろでの実証では、店舗の陳列業務の工数が削減されるとともに、1地区につき1ヶ月あたり39から64台、年間では約300台のトラック削減効果が見込まれるという結果が出ました。他の店舗やカテゴリーでも検証を実施する予定です。

■実証3

新潟県内で40店舗を展開するスーパーのウオロクでは、気象予報情報を活用したレジリエンス向上を検証。大雪予報発令前に、即席めんやパスタ、カイロといった買いだめ需要による売れ筋カテゴリの発注値を事前に引き上げて発注。欠品数を19%抑制し、売上増加を実現しました。

本実証実験は、物流業界の課題解決と小売業の効率化において、DXの推進がいかに重要であるかを示唆しています。現在も机上検証を継続中であり、今後は実店舗やセンターでの実地検証が行われる予定です。途中経過は2024年2月20日に経済産業省が開催予定の第2回北海道地域フィジカルインターネット懇談会内でトーマツが発表し、最終報告は2024年4月以降に経済産業省のホームページで公開されます。

《Commerce Innovation編集部》