イオン、2027年末までのツルハとウエルシア統合に向け協議開始 今後の動きを発表

・ツルハHD、イオン、ウエルシアHDが提携
・ヘルス&ウエルネス実現を目的
・経営統合でアジアNo.1を目指す

企業 資金調達/M&A/提携

イオン株式会社、株式会社ツルハホールディングス、ウエルシアホールディングス株式会社の3社は、資本業務提携契約を締結し、経営統合の協議を開始すると発表しました。

経営統合は、人々の健康寿命の延伸に貢献し、地域生活者のヘルス&ウエルネスの実現を目的とするものです。提携により、3社はそれぞれの経営資源を活用し、連携することでシナジーを発揮し、日本最大のドラッグストア連合体を創成することを目指します。また、競争力の獲得とアジアNo.1のグローバル企業への成長を目標に掲げています。

ツルハは、地域に愛されるドラッグストアチェーンを目指し、多種多彩な商品を取り扱い、地域医療の担い手としての役割を果たしてきました。イオンは、健康寿命の延伸を重要な戦略と位置づけ、ヘルス&ウエルネス事業の進化を推進しています。ウエルシアは、健康をテーマにした商品やサービスを提案し、生活のプラットフォームとしての役割を目指しています。

業務面の提携分野は、店舗開発、商品開発、物流効率化、決済・ポイントシステム、プライベートブランド商品の共同開発、DX・ECの推進など多岐にわたります。資本提携では、ウエルシアがツルハの完全子会社となり、ツルハはイオンの連結子会社となる予定です。

資本提携に向けた今後の展開

資本提携に向けた流れとして、まず2024年3月5日までに、イオンが保有するツルハ株の一部である353万株(議決権比率 約7.3%)を野村證券株式会社に売却します。その後、同月13日までにイオンがオアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドのファンドから、議決権比率19.9%となるようにツルハ株を取得。クリアランス・許認可等を取得した上で、野村證券またはその他株主から、売却分と同数のツルハ株を353万株取得し、議決権比率約27.2%としてツルハをイオンの持分法適用関連会社とします。

これらのプロセスを経た後に、ツルハを親会社とし、ウエルシアを完全子会社とする経営統合を実施する予定です。経営統合完了後、イオンはツルハ株を議決権割合が過半数以上51%未満となる範囲で追加取得し、ツルハを連結子会社とします。

ウエルシアとツルハの店舗数を合わせると約5400店舗で業界最多となり、売上も2兆円規模となる見込みです。3社は、2027年12月31日までの最終合意を目標に協議・交渉を進めていく予定で、日本最大のドラッグストア連合形成とグローバル企業化に向けて前進していきます。

《Commerce Innovation編集部》