2016/08/16

「ロボットに任せてもっと簡単に」BASEが描くネットショップの未来

「ロボットに任せてもっと簡単に」BASEが描くネットショップの未来

BASE株式会社 代表取締役 鶴岡裕太氏


無料で簡単にネットショップが開設できる「BASE」。利用店舗は20万店舗を超え、日々さらなる機能追加が行われている。今回は、ECサポーター編集長・清水が、「BASE」の企画・開発・運営 を行うBASE株式会社、代表取締役鶴岡氏に「BASE」の想いや今後の展望について伺った。

ネットショップを作るツールから、集客ができるモールへ

清水 まずはBASEの事業内容について教えてください。

鶴岡 BASEでは、無料で簡単にネットショップが開設できるサービス「BASE(ベイス)」を中心にサービスを展開しています。サービス開始から3年間は「ECサイト構築ツール」というジャンルのサービスとして認識されてきましたが、今年に入ってからECモールの側面を強めつつあります。これまでは「BASE」の店舗開設数を増やすことに注力してきて、利用店舗は20万を超える規模になりました。今後はECモールとしてショッピングアプリの方で購入側のユーザーを増やすことにも力を入れて行きます。

清水 楽天やヤフーショッピングのような集客もできるモールということですね。「BASE」も今後は他のモールにあるようなリッチな機能を追加していくのでしょうか?

鶴岡 「BASE」は「お母さんも使える」というコンセプトでサービスを設計しています。そのためインターネット初心者でも利用できる簡単な機能しかないと思われることがありますが、それは違います。どんな複雑な機能(高機能)でもお母さんが簡単に利用できる操作性に落とし込み、サービスを開発、提供するという趣旨です。例えば、今後追加する機能について社内で案が挙がった際に、高機能すぎるから「BASE」には導入しないという意思決定はしません。複雑な解析ツールでもアフィリエイトでも、極端に言うとインターネット上にあるEC関連の機能全てを、“必要があれば”「BASE」に追加していきます。

清水 お母さんでも使えるようになっているかが実装の判断基準となるのですね。最近では不正決済保証の連携を発表されました。他社からの連携の引き合いも強いと思いますが拡張機能はどのように選定しているのでしょうか?

鶴岡 10年先、20年先を見越して機能を追加するよう意識しています。ネットショップを運営していると、どうしても目先の課題に目が行きがちです。店舗様の声だけを拾っていると、世の中の大きな動きと乖離してしまうかもしれない。リクエストに応えるというより、期待を大きく越えるサービスを提供したいと思っています。ありがたいことに他社からお声がけもいただくことも増えたので、効率的に機能を強化できるようになってきています。

 最近では、「デザインマーケット」といって、クリエイターの方が制作したネットショップ用のデザインテンプレートを、店舗様が購入できる仕組みを設けました。HTMLも編集できるようにしています。それぞれのネットショップの個性やコンセプトを今までよりさらに反映できるようにしたことで、新規店舗が増えましたし、導入店舗の売上もかなり上がっています。EC初心者の方だけでなく、上位レイヤーの店舗様の期待にも沿うことができた結果だと感じています。

清水 HTMLを編集するというのは割と難しいことのように感じますが…。

鶴岡 そうですね、HTMLが使える人は実際に少ないですよね。「デザインマーケット」を始めるまでは、「BASE」で用意したデザインからしかショップデザインを選ぶことができなかったんです。だけど、もっと自由に店舗様のコンセプトを表現できるようにしたいなと思っていました。しかし、当社のリソースにも限りがありますので、こちらでテンプレートを増やしていくのは難しい。そこでHTMLを使えるクリエイターの方々に、デザインテンプレートを作って販売してもらうことにしました。HTMLが使えなくても選べるデザインの幅が広がれば簡単にネットショップに個性を出せます。HTMLが使える方であれば、さらに自由にカスタマイズできますし、制作側としてデザインテンプレートを販売して、収入を得ることもできます。双方に良いサイクルができていると思います。

清水 なるほどデキる人の力を借りるということですね。そのデザインテンプレートを販売し収入源にできるというのも画期的ですよね。

鶴岡 ありがとうございます。今ではデザインテンプレートの売上だけで毎月かなりの売上を作っている方もいらっしゃいます。その資金を、さらに良いデザインテンプレートや商品であったりと、次のものづくりに当ててもらえたらという思いもあります。

清水 BASEを上手に利用している店舗の特徴を教えてください。

鶴岡 ネットショップに店舗が持つ色をきちんと出せているかは重要で、店舗のコンセプトや、商品の魅力をきちんと伝えられているところは、ジャンル問わず売上が伸びています。また、広告を出稿したり、SNSで拡散するなど独自で流入を促進している店舗様もよく見かけます。上手く利用してくださっているなと思います。

簡単であるということは何より大事

清水 他のモールではなく「BASE」に出店することのメリットは何だとお考えでしょうか?

鶴岡 一番のメリットはとにかく操作が簡単だということですね。またショップ開設費も維持費も無料であることや、ネットショップ開設後すぐに決済機能が使えること、そして入金サイクルが他社よりも早いということも喜んでいただいています。

 特に操作が簡単というのは非常に重要ですね。裏側のシステムを精密に構築しているため、表側が簡単に操作できるようになっています。僕は、今後インターネットテクノロジーの発達に伴い、人間が関与すればするほどECの売上は下がっていくのではないかと考えているんです。例えば、計算機で計算するか、暗算するかで考えるとわかりやすいですが、人が絡むと時間がかかるしミスが起こりやすくなりますよね。人が行う操作はなるべく簡単にし、任せるところはロボット(テクノロジー)に任せた方が、運営が効率化できて売上も上がると思います。

 歴史を遡ると、人が楽(効率化)をすることを目指した結果、技術が進歩してきている。だから複雑な機能を複雑に使えることよりも、複雑な機能を簡単に使える方を人は選ぶのだと考えています。そのため「BASE」では簡単さを非常に大切にしています。

清水 具体的に今後どのような部分が効率化されそうですか?

鶴岡 すでに「BASE」では商品をBASEに送ってもらうだけで商品撮影をプロのカメラマンが無料で代行する「商品撮影サービス」等、店舗様の手間を省きより良い形でアウトプットするサービスを提供しています。加えてゆくゆくは商品の説明文やキャッチコピーを人工知能が書いてくれるとか、配送もフルフィルメントで行えるとか、運営がどんどん楽になっていくようにしたいですね。これまでネットショップに対する工数がかかりすぎていたと思うんです。売上を上げるという点のみで見た時には、どんどんロボットに任せていくべきだと思います。

 ただ人間は感情を持っていて、「よりカッコいい」とか効率だけでは判断できない基準で動いたりします。感情を動かすものづくりは人にしかできないこと。代替できる作業はなるべく簡略化し、浮いた時間を商品力の強化に使えればより良いのではないでしょうか。

(文:井澤梓)

 

後半へつづく

 

 

 

 

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author清水 正樹
オンラインセレクトショップ「スタイルストア」やギフト専門サイト「COOCMO」の事業責任者。1986年千葉県生まれ。大学在学中にWEB動画マーケティング事業で起業。その後、株式会社オールアバウトに入社、メディア運営・EC事業の立ち上げなどに携わり、現在は株式会社エンファクトリー副社長。兼業で合同会社flasco代表。
清水 正樹

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